思春期の発来機転, とくに視床下部gonadotropin放出因子および下垂体gonadotropinの動態に関する研究
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概要
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思春期の発来機転を解明する目的で, 性成熟過程におけるWistar系雌ラットの視床下部FSH-RF, LH-RF, PIFならびに下垂体前葉FSH, LH, prolactinの動態をinvivo, invitroの両面より観察した.<BR>両者共膣開口前後に大きく変動するが, 前葉FSH含有量は生後25日令, LHは40日令, prolactinは45日令にピークが認められた.さらに下垂体前葉incubateの際, その培養液内に20~45日令の雌ラット視床下部粗抽出液 (HE) を添加すると, 培養液内のFSH活性は生後20日令, LHは35日令のHE添加で最も上昇し, prolactinは45日令HE添加により著明に低下した.<BR>これらのことから, 下垂体前葉FSH, LH, prolactin含有量は視床下部RF, IFと密接な関係を有し, 前葉FSH, LH, pr・1actin含有量の変動に対して, 視床下部が重要な役割を演ずることを物語つている.また, 思春期の発来に関しては, FSH, LHが最も重要なfactorと考えられる.
- 一般社団法人 日本内分泌学会の論文
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