PET-CR複合体の機械的, 力学的性質に及ぼす繊維長の影響

概要

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繊維長0.5mmから8mmまでのPET短繊維を充てんした一軸配向のPET-CR複合体の機械的, 力学的性質に及ぼすPET繊維長の影響について検討した. PETの長さ2mmまでは複合体の伸びと引張強度は繊維充てん量の増加とともに直線的に減少する. 長さ2mm以上では充てん率約5vol%にて複合体の引張強度は減少から増大に転じ, 伸びは著しく減少した. 2mm以下の長さの繊維を充てんした複合体は引張りにより降伏し, 4mm以上の長さの短繊維を充てんした複合体は降伏せず, 引張応力は直線的に増大して破断した. 2mmの短繊維を充てんした複合体は充てん率が低いときは降伏し, 高いときは破断した. 複合体の常温での貯蔵弾性率は繊維長L<3.1mmではE′c=E′r+0.34L(E′f-E′r)Vf, L>3.1mmではEc=E′r+(E′f-E′r)Vfで与えられた. ここでE′c, E′r, E′fは複合体, マトリックスゴム, 短繊維の貯蔵弾性率, Vfは繊維充てん率である.
社団法人日本ゴム協会の論文