細管粘度計におけるゴムの流動発熱挙動
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概要
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ポリマーが細管中を流動するとき発熱を生ずるが, この流動発熱による管の温度変化及び温度勾配を, 熱電力及びその差として, 直接とり出す方法を考案し, 装置を試作した. 本装置を用いて4種の原料ゴム及びそれらのHAFカーボンブラック配合ゴムについて検討した結果, 流路となる管壁に適当なセンサを接触させて温度を測定する従来の方法に比べ, きわめて短時間に精度よく流動発熱による温度を測定できること, その発熱温度ΔTは実験的に粗い近似で試料によらず, 投入エネルギー量の1/2乗に比例することがわかった. また, 流動解析の際求められる管端補正係数Nと見掛けのずり速度γaとの間には, 溶融樹脂と異なってゴムの場合一定の関係は得られない. 流入圧力損ΔPentとγaとの間にはγa>3×10(s-1) の領域でほぼlogΔPent∝logγaの関係が成り立つ. 大まかにいってΔPentは原料ゴムではγaの0.18〜0.22乗に, 配合ゴムでは0.22〜0.42に比例するが, これらの値は溶融樹脂の場合に比べてかなり小さい.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
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戸崎 近雄
日本合成ゴム・東京研究所
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勝田 哲男
日本合成ゴム(株)研究開発本部東京研究所
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前川 悦治
日本合成ゴム(株)研究開発本部東京研究所
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前川 悦治
日本合成ゴム (株)
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戸崎 近雄
日本合成ゴム(株)新規事業本部新規事業第二部
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戸崎 近雄
日本合成ゴム (株) リサーチセンター総合加工技術研究所
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勝田 哲男
日本合成ゴム(株)東京研究所
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