パーオキサイド加硫フッ素ゴムの物性に及ぼす coagent の影響
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概要
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燃料油配管系に使用される耐油性ゴム材料は耐熱性, 耐劣化ガソリン性及びアルコール添加ガソリン性の向上が望まれている. これらの要求特性に対して最も優れたゴム材料としてフッ素ゴムがある. その中でフッ化ビニリデン, 6フッ化プロピレン及び4フッ化エチレンとの3元共重合フッ素ゴムは特に耐メタノール添加ガソリン性に優れている. 本研究ではこの3元共重合フッ素ゴムを用いて, パーオキサイド加硫における各種の coagent が物性に及ぼす影響を検討した. 3元共重合ゴムのパーオキサイド加硫は耐圧縮永久ひずみ性に優れるが, 燃料油配管系材料として重要な特性である燃料油き裂成長性に劣る. この燃料油き裂成長の破断時間はパーオキサイド加硫における coagent の種類と量による影響が大きく, 各種 coagent の中で3官能のトリアリルイソシアヌレート(TAIC)とトリアリルトリメリテート(TATM)が優れた加硫特性を示した. またフッ素ゴムのパーオキサイド量を固定して coagent の配合量を減少することにより, 燃料油き裂破断時間を長くすることができた. 特に coagent としてTATMを用いたときは圧縮永久ひずみを低下しないで, 耐燃料油き裂成長性を向上することができた.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
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