糸状菌の相互作用による赤色色素の生成(第1報) : アナストモシスの検討
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概要
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輸出缶詰のレーベルに発生したカビの中から相互作用によって,赤色色素を発現する二種のカビを分離し,この現象を検討した結果, (1) この赤色色素発現の現象はアナストモシスによって生じたヘテロカリオンによってひきおこされるものではなく,全く二種のカビの一時的な相互作用によるものであることを確認した. (2) この色素は振盪培養によって48時間で最高に達することを示した. (3) この色素発現の反応は単純な化学反応ではなくて, T菌の酵素が関与していることを認めた. (4) この赤色色素が数種類の混合物であることを明らかにし,それらがアンスラキノン系の色素ではないことを暗示した.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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