L-グルタミン酸醗酵に関する研究(第2報) : 生長促進因子について(その3) L-システインによる7, 8-diaminopelargonic acidの活性増大
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概要
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Biotin要求性Brevibacterium属細菌によるL-グルタミン酸醗酵でbiotinに代替する7, 8-diaminopelargo-nic acidの醗酵促進活性増大化を目的としてアミノ酸・ビタミン類の影響を調べた.その結果L-システイン40mg/dl添加で7, 8-diaminopelargonic acidの活性が10倍になることを発見した. L-システインの効果はカザアミノ酸の共存において初めて発揮された. DL-ホモシステイン, L-シスチンもL-システインの如き効果があった.この結果d-biotinの活性を100とすると合成7, 8-diaminopelargonic acidは約27の活性を有することになる.またこれらの含硫アミノ酸はd-biotin, dl-desthiobiotin, 7-keto-8-aminopelargonic acid, 7-amino-8-ketopelargonic acid,並びに7, 8-diketopelargonic acidには効果がない. biotin diaminocarboxylic acidはL-システインにより醗酵促進活性が顕著に大され使用量が大いに節減される, L-システインの作用機作については明らかでない.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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