漆に関する研究(第2報) : 漆ガム質について(その1)
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概要
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(1) 日本産,ビルマ産両漆よりそれぞれ粗ガム質を分離し,その完全酸加水分解物のイオン交換クロマトグラフィーを行ない,糖成分の検索を行なった.日本産漆ガム質からガラクトース,アラビノース,キシロース,ラムノース,ガラクチュロン酸,グルキュロン酸を検出した,ビルマ産漆ガム質からはガラクトース,アラビノース,キシロース,ラムノースを検出したが,ウロン酸は認めることができなかった.両粗ガム質ともアミノ糖の存在が認められた. (2) 日本産漆粗ガム質のアルコール分劃を行ない, A, B, C, Dの4分劃を得た.そのうち電気泳動的に比較的均一と思われる分劃BをさらにFehling液を用いて分劃し, Fehling液溶性劃分Bsを得る. Bsは電気泳動的に均一と考えられる. (3) 分劃Bsの完全酸加水分解物について糖成分の検索,定量を行ない,ガラクトース41.2%,ガラクチュロン酸40%,グルキュロン酸7%から成ることを認めた.なお他に0.27%の窒素が含まれているが,少なくともその一部はアミノ糖であろうと考えられる.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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