放線菌によるラフィノースの分解に関する研究(第3報) : α-ガラクトシダーゼの生成
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概要
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Streptomyces olivaceus groupに属すると同定した放線菌(インベルターゼを生産しない)のα-ガラクトシダーゼの生成について研究した. 本菌株のα-ガラクトシダーゼの生成はガラクトース,ラクトース,メリビオース,ラフィノースにより促進され,その他の糖類では促進されなかった. (2) ラクトースを炭素源とするα-ガラクトシダーゼの生成条件を研究し,つぎの結果をえた. i) 糖濃度2.5%で最高の活性がえられた. ii) 培養中のpHの変動は初発pH 5.8と7.0では少なかったが, 7.8と8.1ではやや大きかった. 初発pH 5.8と7.0では後者の方が酵素の生成に適していた. iii) 窒素源としてはペプトン,酵母エキスが特に優れ,肉エキスも優れていた. iV) ビタミン類を添加しても酵素の生成はほとんど増加しなかった. v) Mn++は酵素の生成をやや促進した. Vi) 培養時間は72時間が適当であった. vii) 粗酵素液1ml (10,000単位)と5%ラフィーノース1mlとを反応させた結果(37°, pH 5.2, 72時間)ラフィノースは100%ガラクトースとシュクロースに分解された.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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