定常熱伝導系の微生物学への応用(第7報) : 温度勾配培養法による各種牛乳細菌の発育温度特性の検定とその意義
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概要
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牛乳・乳製品の試料30点から5°C,35°Cおよび47°Cの3段階の温度条件下で低,中および高温菌を分離して菌属までの同定を行ない,一部の既知食品細菌をあわせて,計90菌株の発育温度特性を温度勾配培養法によって検定した,特性値としての発育適温と発育最高および最低温度を測定した結果,低,中および高温菌の発育適温の平均値はそれぞれ28.4,37.4および46.5°Cであり,発育最低および最高温度で示す温度範囲の幅は低,中および高温菌の順に大きくなることが示された.これらの菌群は発育温度特性値,とくに発育適温と発育最高温度から,真正低温菌,中温性低温菌,低温性中温菌,真正中温菌,高温性中温菌,中温性高温菌,真正高温菌の7群(GroupI〜VII)にグルーピングされ,それぞれの菌群と分類学上の菌属との間には概して一定の相互関係が認められた.供試菌株については,さらに温度勾配培養下の集落拡大速度を経時的に測定するとともに,それに基づく発育温度曲線を作成し,牛乳細菌の発育速度と温度との関係およびその意義について若干検討を加えた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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