果実•野菜の成熟生理と貯蔵に関する研究 (第2報) : ナシ果実の呼吸量及びエチレン生成量と種間及び品種間差異
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
1. ナシ果実3種: セイヨウナシ, ニホンナシ, チュウゴクナシについて, それぞれ数種の栽培品種を用いて成熟期間中に2〜3回採取し, 20°C貯蔵中の呼吸, エチレン生成, 組織内エチレン濃度及び, 果皮色, 果肉硬度などの成熟現象を調べた.2. セイヨウナシでは, バートレット, ラ•フランス及びウインター•ネリスについて調べた. 3品種ともclimacteric を示した. バートレットに比べ, ラ•フランスとウインター•ネリスの呼吸の climacteric peak 値は大変低く, エチレン生成も少なかった.3. ニホンナシでは, 八雲, 二十世紀, 新高及び菊水について調べた. 二十世紀と新高では, 通常の収穫期に採取した果実の呼吸は漸減したが, 早期収穫果では呼吸の増大が認められた. 八雲と菊水は呼吸の増大を示した. エチレン生成は, 菊水, 二十世紀及び新高では測定期間中終始微量であったが, 八雲では呼吸の増大と時期を同じくしてエチレン生成及び組織内エチレン濃度の増大がみられた.4. 二十世紀を採取後直ちにエチレン処理すると呼吸は増大し, それを除去すると呼吸は無処理の呼吸のレベルまで戻り, 相当期間貯蔵後再びエチレン処理すると, 呼吸はまた増大した.5. チュウゴクナシでは, 鴨梨 (ヤーリー), 莱陽慈梨 (ライヤンツーリー) 及び凹凸梨 (アフトーリー) について調べた. 3品種とも climacteric 現象を示した.
- 園芸学会の論文
著者
-
北村 利夫
山形大 農
-
福島 忠昭
山形大学農学部青果保蔵学研究室
-
北村 利夫
山形大学農学部園芸学科青果保蔵学研究室
-
岩田 隆
山形大学農学部
-
古川 良茂
山形大学農学部
-
石黒 運弥
山形大学農学部
-
福島 忠昭
山形大学農学部
-
北村 利夫
山形大学農学部
関連論文
- メロン果実の追熟生理 I. 呼吸量及びエチレン発生量の変化に関する品種間差異
- 幼果期の摘葉処理がカキ果実のエチレン生成に及ぼす影響
- カキ′平核無′果実の軟化と細胞壁多糖成分の関係
- スモモ果実の成熟に伴う呼吸量,エチレン発生量及びアブシジン酸含量の変化
- メロン果実の貯蔵に関する研究(第1報)追熟中における呼吸量,エチレン生成および揮発性物質生成の変化と品種間差異
- フドウ品種デラウェア果実の貯蔵に関する研究(第1報)貯蔵温度と収獲熟度およびポリエチレン包装が品質保持におよぼす影響
- リンゴ"紅玉"のゴム病に関する研究(第2報)貯蔵中のペクチン質の変化について
- リンゴ"紅玉"のゴム病に関する研究第1報 果肉の物理的性質について
- セイヨウナシ"ラ・フランス"の追熟生理及び品質における収穫日,追熟温度及びエチレン処理の影響
- 西洋ナシの収穫と追熟
- カキ平核無のエタノール処理による脱渋機作
- スモモ果実の成熟に伴う呼吸量, エチレン発生量及びアブシジン酸含量の変化
- 果実•野菜の成熟生理と貯蔵に関する研究 (第1報) : リンゴ果実の呼吸量, エチレン生成量及び組織内エチレン濃度の変化と成熟現象に関する品種間差異
- 果実•野菜の成熟生理と貯蔵に関する研究 (第2報) : ナシ果実の呼吸量及びエチレン生成量と種間及び品種間差異
- メロン果実の貯蔵に関する研究 (第2報) : 追熟中における呼吸量およびエチレン生成量の変化と品種間差異
- メロン果実の貯蔵に関する研究 (第3報) : 追熟中における揮発性成分生成量の変化と品種間差異
- セイヨウナシ‘テ•フランス’の追熟生理及び品質における収穫日, 追熟温度及びエチレン処理の影響
- 摘葉およびジベレリン処理がカキ平核無果実のアルコール脱渋後の軟化に及ほす影響
- カキ平核無果実の軟化とエチレン生成および呼吸の関係
- 葉付き包装によるエダマメの品質保持
- エダマメ収穫後の品質変化とその防止 : (第1報)品質変化に関係する要因とガス組成及び葉付き包装の効果
- ウメ果実の貯蔵と低温障害に関する研究 : (第2報)低温障害と貯蔵温度, 品種, 熟度との関係ならびにポリエチレン包装の障害防止効果
- ウメ果実の貯蔵と低温障害に関する研究 (第1報) : 貯蔵中の外観ならびに内的変化の一般的様相