秋ギクの生育と日持ちに及ぼす培養液濃度の影響

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秋ギク (‘精興の花’) の生育と日持ちに及ぼす培養液濃度の影響を調査した. 33日齢のさし芽苗を, 川砂または田土を詰めた木箱(40×40×12cm)に定植し, ガラス室内にて自然日長条件下で栽培した. 処理は, 培養液の濃度を基本培養液の1/2(0.5S), 基本培養液(1S), 基本培養液の2倍(2S), 3倍(3S), 4倍(4S)の5段階とし, 砂耕と土耕で栽培した. 処理は7月15日から開花期まで行った. 切り花の草たけ, 新鮮重および根の乾物重は, 砂耕と土耕の1Sが最大で, 培養液の濃度が高まるにつれて低下した. 開花には処理の影響がみられなかった. 切り花の日持ちは, 砂耕と土耕の0.5Sですぐれていたが, 培養液濃度が高まるにつれて低下した. 切り花の日持ちは, 砂耕の3, 4Sと土耕の4Sでは, 0.5Sに比べ, 8〜9日減少した. 葉縁かっ変が, 砂耕の3, 4Sと土耕の4Sにおいて, 処理開始後約45日にみられた. この障害は初め下葉にみられ, 上部へと進行した. 一般にこの障害は土耕よりも砂耕で著しかった. また, 培養液濃度が高まるにつれて著しくなった. 培養液が0.5Sから4Sへ高められた場合, 葉の全N, P, K, Mg, Na含量は著しく増加した. しかし, Ca含量は著しく減少した. 実験終了時における川砂および田土のNO3-N, P, 置換性のK, Ca, Mg, Na含量並びにECは, 培養液濃度が高まるにつれて高くなった.
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