ウンシュウミカンの栽植密度と栽培条件が収量に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
早生ウンシュウ‘宮川早生’を, 無深耕•少肥及び深耕•施肥と, 無せん定•無摘果及びせん定•摘果の各栽培条件下で, ha 当たり1,250, 2,500, 5,000及び10,000本の4つの栽植密度で, 1967年に植え付けた. その後間伐せずに栽培を続け, 4年生時 (1969年) から19年生時(1984年) までのデータを用い, 各栽培条件下における栽植密度が, 単位面積当たりの収量に及ぼす影響を検討した. また各栽培条件が収量に及ぼす影響も比較検討した.1. いずれの栽培条件においても, 収量は初期に5,000及び10,000本/haの高密度で多かったが, やがて減少傾向に転じ, 樹齢とともに1,250及び2,500本/haの低密度で多くなった. 以上の関係は, 栽培条件によってほとんど影響を受けないようであった.2. 各樹齢において, 最高収量を示した栽植密度, すなわち収量に関する最適密度は, 4〜5年生; 10,000本/ha, 6〜7年生; 5,000本/ha, 8〜13年生; 2,500本/ha, 及び14〜19年生; 1,250本/haであり, 最適密度における4年生時から19年生時までの平均収量は68t/haであった.3. 各栽植密度が隔年結果を示し始めた時の樹齢は, 無せん定•無摘果条件において, いずれも初めて結果した翌年であった. せん定•摘果条件においては, 栽植密度の低下とともに遅れて現れた.4. 無深耕•少肥条件と深耕•施肥条件の収量を比較すると, 後者の方が年次変動は小さかったが, 両者の間にほとんど差はみられなかった.無せん定•無摘果条件とせん定•摘果条件の収量を比較すると, 前者の方が明らかに年次変動が大きく, また収量はやや多いようであった.
- 園芸学会の論文
著者
関連論文
- ワセウンシュウの隔年結果の防止に有効な最適葉果比
- ウンシュウミカンの葉中窒素含量と貯蔵前後における果実品質との関係
- 生育調節剤が3倍体ビワの無核果実の形質におよぼす影響
- 密植栽培のウンシュウミカンに対する有機物と窒素施用量が果実品質に及ぼす影響
- ウンシュウミカンの計画密植栽培における窒素施用量
- ワセウンシュウの栽植密度が樹の生長および葉や果実の垂直分布に及ぼす影響
- ワセウンシュウの栽植密度と栽培条件が果実品質に及ぼす影響
- 異なった栽植密度におけるワセウンシュウの果実生産力,葉面積指数及び樹冠占有面積率と収量との関係
- ワセウンシュウにおける栽植密度などの2,3の栽培条件が樹冠占有面積率に及ぼす影響
- 異なった栽植密度におけるワセウンシュウの樹冠密度と収量及び葉面積指数との関係
- 異なった栽植密度及び栽培条件におけるワセウンシュウの収量と葉面積指数との関係
- ウンシュウミカンの栽植密度と栽培条件が収量に及ぼす影響
- カンキツの着果程度と樹の生長および収量との関係 (第1報) : 宮川早生幼木における果実収量と葉の物質生産力
- 異なった栽植密度におけるワセウンシュウの樹冠密度と収量及び葉面積指数との関係
- ワセウンシュウにおける栽植密度などの2, 3の栽培条件が樹冠占有面積率に及ぼす影響
- 異なった栽植密度及び栽培条件におけるワセウンシュウの収量と葉面積指数との関係
- 異なった栽植密度におけるワセウンシュウの果実生産力, 葉面積指数及び樹冠占有面積率と収量との関係
- ウンシュウミカンの栽植密度と栽培条件が収量に及ぼす影響
- ウンシュウミカン若木の着果程度及び摘果が果実の形質,翌年の着花などに及ぼす影響