ワセウンシュウの栽植密度が樹の生長および葉や果実の垂直分布に及ぼす影響
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概要
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ほぼ平坦な約40 aの埴壌土の圃場において, 1967年3月にカラタチ台の2年生'宮川早生'をha当たり1, 250(D-1), 2, 500(D-2), 5, 000(D-3)および10, 000(D-4)本の栽植密度に植栽し, その後間伐は行わずに16∿22年間栽培を続けた.ここでは, 異なった栽植密度における樹の生育や収量の経年変化から各密度間の差を検討し, 個体間の生育競争が始まる時期を明らかにした.また, 実験の終了時に樹を解体し, 葉および果実の垂直分布を求め, 長期にわたり無間伐で密植栽培を行った場合の各密度区における樹冠構造を比較した.1. 幹周, 樹高, 葉面積および収量に関し, 各栽植密度がそれより低い密度と差が生じた時期は, D-4区が5∿6年生時, D-3区が7∿8年生時, D-2区が10∿16年生時であり, 高密度ほど早かった.2. LAIの垂直分布において, LAIが1以上で葉面積密度が高い層は, 低密度ではD-1区がD-2区より厚くかつ低い位置にあり, 高密度ではD-4区がD-3区より厚く高い位置にあった.果実の垂直分布はいずれの密度においてもLAIの垂直分布と類似していた.3. LAIが1以上の層における葉面積当たり収量は, 低密度でD-2区がD-1区より多く, 高密度ではD-4区がD-3区より多かった.
- 園芸学会の論文
- 1998-01-15
著者
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