ABA処理したブドウ‘オリンピア’の果皮中におけるアントシアニンおよび糖の変動

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概要

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ブドウ‘オリンピア’果粒のABA処理による着色促進の機構を知る目的で, 果皮中の糖の変化を調査した.着色促進に対するABA散布の効果は, 果皮中の糖が急激に増加するベレーゾン後2〜3週間目が顕著であった. またこの時期は, 果皮中のABA活性が低下する時であった. 果粒にABAを処理すると, 果皮中のグルコース, フラクトースおよびラムノース含量が対照区に比べてより早く増加した.ABAによる着色促進は, 切り取って半分にした果粒でも認められた. これらのことより, ABAによる着色促進は樹体と果粒間における相互作用の結果よりもむしろ果粒自身における生理的変化, 特に果皮中への糖やABAの蓄積がより大きく関与しているものと思われた.
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