カンキツかいよう病抵抗性の遺伝
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
付傷接種による幼苗検定法(4)を用いて, カンキツかいよう病の遺伝様式を明らかにした.1. 抵抗性と感受性の判定は, 交雑実生の病斑直径が対照品種であるナツミカン珠心胚実生の病斑直径より小さい個体を抵抗性とし, ‘福原オレンジ’珠心胚実生の病斑直径より大きい個体を感受性として, 分離比を検討した.2. カンキツのかいよう病に対する抵抗性は, 大きくは優性の単一遺伝子により制御されており, 優性ホモ品種には‘ヒュウガナツ’, ポンカン, ウンシュウミカン, ‘土佐文旦’があり, ヘテロ品種にはユズ, ‘スイートスプリング’, ‘清見’, ハッサク, ナツミカン, クレメンティン, ‘平戸文旦’があった. 以上の品種は, 圃場における抵抗性がやや弱から最強までの範ちゅうにあった. 一方, 劣性ホモ品種としてオレンジ, グレープフルーツ及び‘クレメント’があり, これらは弱及び最弱の範ちゅうにあった. このことは, 本遺伝子を想定する時に設定した抵抗性と感受性の境界が妥当であることを裏付けていた.
- 園芸学会の論文
著者
関連論文
- PCRマーカーによる偶発周縁キメラ'ミカンカボス'の層別組織のキメラ性判別
- ブドウ新品種'翠峰'
- かんきつカイヨウ病抵抗性の幼苗検定法と遺伝
- ウンシュウミカンの生殖器官における ABA, IAA および GAs 含量の変化
- シィカーシャー台木に接ぎ木したカンキツ交雑実生の伸長量と着花の関係
- ネパールのカンキツ類のアイソザイム分析
- カキ新品種'太秋'
- 抗ナリンギン抗血清を用いた酸素免疫測定法によるカンキツの苦味成分フラバノン・ネオヘスペリドシドの早期検定法について
- カンキツのフラバノン・ネオヘスペリドシドの遺伝
- カンキツの苦味成分(フラバノン・ネオヘスペリドシド)含量と凍害による苦味発現の品種間差異について
- カンキツのやくの退化は核-細胞質型雄性不稔性である
- カンキツにおける不稔性と含核数との関係
- 酵素免疫測定法によるカンキツの苦味成分リモニンの早期検定
- カンキツにおける雌性不稔性の遺伝
- カンキツかいよう病抵抗性の遺伝
- 付傷接種によるカンキツかいよう病抵抗性の幼苗検定法について
- ナツミカンの凍害果実中のナリンジン含量の経時変化について
- カンキツの苦味に関する研究-1-ナツダイダイ果実の味覚に合致した苦味成分(ナリンジン)の測定法
- カンキツのフラバノン•ネオヘスペリドシドの遺伝
- 抗ナリンギン抗血清を用いた酵素免疫測定法によるカンキツの苦味成分フラバノン•ネオヘスペリドシドの早期検定法について
- カンキツかいよう病抵抗性の遺伝
- ナツミカンの凍害果実中のナリンジン含量の経時変化について
- カンキツの苦味に関する研究 : (第1報)ナツダイダイ果実の味覚に合致した苦味成分(ナリンジン) の測定法
- やくの退化した品種を種子親に用いたときのカンキツにおけるやくの退化の遺伝
- アンコール (Citrus nobilis × C.deliciosa) を種子親に用いた交雑実生におけるやくの退化の分離
- 単胚性カンキツ類におけるコルヒチン処理と茎頂接ぎ木法との併用による同質4倍体の作出
- カンキツ交雑実生群における果皮の粗滑の分離