塩化コバルトによる家兎の血中葡萄糖, 血〓インシュリンならびに脂質に及ぼす影響

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概要

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体重3∼4kgの雄性家兎20羽を2群に分け, 1群には塩化コバルトを25mg/kg/日の割合で, 他の群には生理的食塩水を2.5ml/kg/日の割合でそれぞれ3日間, 筋肉注射した。4日目に採血した結果, コバルト注射群の血糖は有意に増加し, 血漿脂質 (トリグリセライド, コレステロール, リン脂質) も増加していたが, 特に血漿トリグリセライドは対照群に比べて13倍に達した。また, 基礎インシュリン濃度と, 2g/kgの割合でブドウ糖を経口負荷後5時間のインシュリン分泌量は有意に増加したが, 耐糖試験後の血糖の総量では両群間に有意差はみられなかった。基礎インシュリン濃度と血漿トリグリセライド濃度の間には相関はみられなかったが, 耐糖試験に伴うインシュリン分泌量と, 血漿トリグリセライドの間には, 有意の正の相関がみられた。コバルト注射群の血漿FFA濃度は対照群に比べて低かった。
日本衛生学会の論文

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