22-Channel Cochlear Implantの聴取能に関する一考察 : 刺激方式の異なる2症例の音響生理学的背景

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概要

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術前の蝸牛電気刺激結果が比較的似ている2名の人工内耳装着患者 (髄膜炎による聾の40歳女性, 突発難聴による聾の45歳女性) について, 1例は基本周波数; 第2ホルマント (F<SUB>0</SUB>, F<SUB>2</SUB>), 他の1名は基本周波数: 第1, 第2ホルマント (F<SUB>0</SUB>, F<SUB>1</SUB>, F<SUB>2</SUB>) を送り込む方式を採用し, 言語聴取能の差異を検討した.<BR>F<SUB>0</SUB>, F<SUB>1</SUB>, F<SUB>2</SUB>方式はF<SUB>0</SUB>, F<SUB>2</SUB>方式に比べ, 聴取能向上が速やかで, 読話併用時の子音弁別能も良好であった. しかし, 訓練開始後3カ月ではcochlear implantのみの弁別能に差がなくなった. もっとも異聴内容には明らかな差が認められた.<BR>これらの成績に基づき, 生理学的音響工学的観点から, cochlear implant装着患者における言語情報伝達の条件, 内言語照合の意義, さらに伝達様式の違いによる聴取能の差について考察した.

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