歌唱における声の調節 : 1声楽家についての実験的研究
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概要
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研究目的: 歌唱に際して声区, ピッチ, 声の強さなどがどの様にして調節されているかを, 一流の声楽家について明らかにし, 発声法の訓練, 指導に資するとともに, 音声調節のメカニズムの解明にも寄与することを目的とした.<BR>研究方法: 本邦第一級のテノールとして活躍中の一声楽家を対象として, 種々の発声中の喉頭筋々電図記録, 呼気流率測定, 声帯振動の高速度映画撮影を行っ.<BR>研究成績および結論: 1. 声区は声帯筋によつて第一義的に調節される. 声帯筋はheavy registerでは強く収縮するが, light registerではほとんど収縮しない. 従つて, heavy registerでは声帯が厚く, 粘膜波動は著明で, 開放時間率が小さく, 開閉速度率は大きい. 呼気流率は一般にlight registerで大きい.<BR>2. ピッチの調節機構は声区によつて異なり, 前筋, 側筋, 声帯筋の関与はheavy registerで顕著である. 呼気流率の関与は何れの声区においても認められなかった.<BR>3. heavy registerでは声帯筋と呼気流率が声の強さの調節に関与する. light registerでは声帯筋は関与せず, 呼気流率と声の強さの関係が極めて緊密である.<BR>4. 声の調節機構はstaticなものではなく, 前後の発声情況によつて変化するdynamicなものである.
著者
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平野 実
久留米大学
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川崎 洋
久留米大学 耳鼻咽喉科
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桐谷 滋
東京大学音声言語医学研究施設
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松下 英明
久留米大学医学部
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国武 博道
久留米大学
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宮原 卓也
東京音楽大学
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宮城 平
久留米大学耳鼻咽喉科教室
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永嶋 俊郎
久留米大学耳鼻咽喉科教室
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前山 忠嗣
久留米大学耳鼻咽喉科教室
-
讃井 憲威
久留米大学耳鼻咽喉科教室
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野副 功
久留米大学耳鼻咽喉科教室
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広瀬 肇
東京大学音声言語医学研究施設
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藤村 靖
東京大学音声言語医学研究施設
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国武 博道
久留米大学耳鼻咽喉科教室
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前山 忠嗣
久留米大学医学部耳鼻咽喉科学教室
-
野副 功
久留米大学医学部耳鼻咽喉科学教室
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讃井 憲威
久留米大学医学部耳鼻咽喉科教室
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宮城 平
久留米大学医学部耳鼻咽喉科学教室
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永嶋 俊郎
久留米大学医学部耳鼻咽喉科学教室
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川崎 洋
久留米大学耳鼻咽喉科教室
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