電解臭素による第一鉄イオンの電量滴定法
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概要
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第一鉄イオンと臭素との反応は硫酸酸性溶液中にわけるよりも,酢酸一酢酸ナトリウム溶液中にわける方がその反応速度は速く,しかも終点における電位変化も大きいことを知り,電解液の溶液組成を種々かえて検討をおこない,第一鉄イオンの臭素電量滴定法における最適の電解液を求めた.終点指示に電位差滴定法および定電流一電圧滴定法を用いたが,前者は典型的な対数的曲線をえがき,約0.5Vの電位飛躍があった.後者は終点付近で極小値を示すV字形曲線をえがき,終点を求めるに容易であった.1<I>M</I>酢酸,0.2<I>N</I>水酸化ナトリウムよりなる酢酸一酢酸ナトリウム緩衝液に,臭化カリウムについで0.1<I>M</I>にした溶液を電解液として使用し,電解電流10mAで0.01meq.から0.1meq.の第一鉄イオンを定量したところ,誤差および標準偏差ともに1%前後で滴定することができた.以上の研究は水中微量溶在鉄の連続電量滴定法の基礎的研究としておこなったものである.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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