高周波放電発光スペクトル法を利用したガスクロマトグラフ用検出器

概要

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アルゴン放電管中に有機化合物を導入した場合, その有機化合物により種々の分子スペクトルが得られることを利用し, 高周波放電管中にアルゴンを送入しながら放電させ, その中にガスクロマトグラフから流出する成分ガスを導入し, 励起, 発光させそのスペクトル強度を測定することによりガスクロマトグラフ用検出器として用いることを検討した. 成分ガス濃度とスペクトル強度との比例性, および再現性を調べるためエチルアルコール, エチルエーテル, アセトン, トルエンを用い, 各成分濃度が10-6〜10-8molの範囲で測定を行ない良好な直線関係が得られた.また, 4回のくりかえし実験による標準偏差率は約1%程度であった.検出下限はCHバンドスペクトルを用いた場合, エチルアルコールで2×10-11mol/sec, プロピルアルコールで1×10-11mol/sec, ベンゼンで4×10-13mol/sec, CClバンドスペクトルを用いた四塩化炭素では4×10-9mol/sec, CSバンドスペクトルを用いた二硫化炭素では5×10-11mol/secであった.
社団法人日本分析化学会の論文