<SUP>19</SUP>F NMRによるガラス中のホウ素の定量
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概要
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フッ素核の核磁気共鳴吸収を利用して,ガラス中の一般成分であるホウ素の定量を試みた.ガラス中のホウ素はフッ化水素酸と反応してテトラフルオロホウ酸イオン(BF<SUB>4</SUB><SUP>-</SUP>)を生成する.生成したBF<SUB>4</SUB><SUP>-</SUP>の<SUP>19</SUP>F NMR を測定して間接的にホウ素を求めうると考えた.<BR>定量条件について検討し,BF<SUB>4</SUB><SUP>-</SUP>が安定に存在するpH範囲は3〜4であること,BF<SUB>4</SUB><SUP>-</SUP>からBF<SUB>3<SUP>-</SUP></SUB>(OH)<SUP>-</SUP>が生成する速度は小さく,測定に要する1〜2時間ではほとんどBF<SUB>3</SUB>(OH)<SUP>-</SUP>が生成しないこと,また共存イオンは定量値に影響を与えないことを確認した.ガラス,コレマナイト中などのホウ素の定量結果はきわめて良好であって,本法は迅速さ,簡単さにおいては従来のどのホウ素分析法にもまさっていると考えられる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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