質量分析「ダブルスパイク」同位体希釈法による標準岩石中のネオジムとサマリウムの定量
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概要
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岩石試料中のネオジムとサマリウムの精密定量のため,2種類の濃縮同位体を加えて同位体希釈法を行なう「ダブルスパイク法」の適用を検討した.質量分析の際の直接質量数の重ならないピークも含めて,妨害ピークを最小限にするため,希土類元素の相互分離をpH3.60の0.25<I>M</I>乳酸-乳酸アンモニウム溶液を用いて行ない,ネオジムおよびサマリウムをそれぞれ単離したのち質量分析を行なった.<BR>全操作を通しての試薬や水,環境によるネオジム,サマリウムの汚染は,どちらも<I>n</I>×10<SUP>-9</SUP>gであり,まず満足のゆく操作であると考えられる.この方法で4種類のアメリカ地質調査所発行の標準岩石中の両元素の定量を行なったところ,再現性の点で±1%の精度のデータが得られた.同一試料に関する他の実験室の出しているデータと比較検討したところ,測定値はじゅうぶん信頼のおけるものであると思われる.
- 社団法人 日本分析化学会の論文
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