Co-MoおよびNi-Mo-γ-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>触媒によるワンドアン炭一次液化油の接触水素化
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概要
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ワンドアン炭を原料として得られた石炭一次液化油の二次水素化実験を固定触媒籠を装着した連続式攪拌槽型反応装置を用いて行った.Co-MoおよびNi-Mo-γ-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>担持触媒の示す活性序列は水素化脱硫活性>ヘキサン不溶分分解活性>水素化脱窒素化性の順であり, 触媒活性の劣化速度は水素化脱窒素活性>水素化脱硫活性>ヘキサン不溶分分解活性の順であった.また, 水素化脱窒素活性に関してはNi-Mo-γ-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>触媒の方がCo-Mo-γ-Al<SUB>2</SUB>O<SUB>3</SUB>触媒より優れていた.上述の各活性と触媒上に析出した炭素量と触媒細孔径との関係より, 本実験の水素化反応は細孔拡散の影響を強く受けることが確かめられた.<BR>使用済触媒の細孔径分布および触媒上に析出した炭素の分布状態を測定することにより, 本実験範囲内での触媒の活性劣化の主原因は炭素質の析出であることが確かめられた.また, 永久被毒の原因となる灰分のうちでチタン, アルカリおよびアルカリ土類金属は触媒上に選択的に堆積するのに対し, 鉄は触媒の外表面部にシェル状に堆積する傾向がみられた.
- 社団法人 化学工学会の論文
著者
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島田 広道
工業技術院化学技術研究所
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西嶋 昭生
工業技術院化学技術研究所
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葭村 雄二
産業技術総合研究所エネルギー技術研究部門水素化精製触媒グループ
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葭村 雄二
工業技術院化学技術研究所
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栗田 穣
工業技術院化学技術研究所
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佐藤 利夫
工業技術院化学技術研究所
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大嶋 哲
工業技術院化学技術研究所
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武松 敏弌
工業技術院化学技術研究所
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鈴木 守夫
工業技術院化学技術研究所
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高味 康雄
工業技術院化学技術研究所
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藤堂 尚之
工業技術院化学技術研究所
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