原料皮に関する研究 : (17) 石灰処理皮のアミド態窒素含有量のクロム吸着におよぼす影響
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概要
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皮粉の水酸化カルシウム飽和溶液浸漬によるアミド態窒素含有量とカチオンクロム錯塩の吸着量の変化を検討した.この結果,水酸化カルシウムの浸漬処理によりアミド態窒素含有量は減少する.pH 3.8-4.0でのクロム吸着量はアミド態窒素含有量の減少と共に増加し,またpH 3.0-3.2でのクロム吸着量との差はアミド態窒素含有量3.00以下の場合に著しい.アルカリ処理によるクロム吸着量の増加の原因として,1)アミド結合の分解によるカルボキシル基の増加,2)アルカリ処理による皮粉の大部分をしめるコラーゲンのミセル構造の変化が考えられるが,2)の原因が支配的であると推察した.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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