鶏の十二指腸と腹腔へのグルコース注入が飼料摂取へ及ぼす影響

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概要

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鶏の〓のうへグルコースを注入すると飼料摂取がいくらか減少するという報告があるので,十二指腸および腹腔へ各種濃度のグルコースを注入した場合の摂食行動および飼料摂取量の変化を調べ,飼料摂取調節のための糖受容器が消化器系に存在するか検討した.慢性的に植え込んだカニューレを通して,第2回目の摂食が開始する時に注入を開始した.十二指腸へグルコースを注入した場合(30ml),すぐに摂食行動が停止し,5%区でも注入後30分間の摂食行動が抑制され,20%区,50%区ではさらに長く抑制された.注入後3時間における飼料摂取の抑制量(生食水区との差)はグルコース注入量と関連し,また両者の代謝エネルギー量はよく一致した.腹腔内へ注入した場合(15ml),摂食行動は著しく抑制され,飼料摂取の抑制量をエネルギー価でみると注入グルコースのそれよりも非常に多かった.これらの結果から,飼料摂取を調節するための化学的(糖)受容器が消化器系に存在すると推測された.
社団法人日本畜産学会の論文

著者

園田立信
宮崎大学農学部

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