チャの潮風害回避について
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概要
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チャの潮風害回避のため,蒸散抑制剤と洗浄,間作作物の利用について検討した。<BR>1) 1985年8月31日に台風13号が通過した。それより9日前に,蒸散抑制剤(グリンナー:ワックス水和剤)の10%液を200l/10a散布しても,無散布に比べ,潮風害の発生程度に差がみられなかった。<BR>2) 海水散布(200l/10a)後洗浄までの時間が,4時間以上経過すると1000l/10aの水で洗浄しても無洗浄と差がなく,0.5時間後の洗浄では無洗浄の61〜71%の被害発生が認められた。<BR>3) 間作作物としてソルガムを用いた幼木園は,台風通過時にソルガムの草丈が128〜142cmで,幹数が27〜40本/mに達していれば,防風垣の効果のない所では,枯死株率が59〜82%に達し,改植が必要と思われたのに対し,2番目のソルガムの防風垣の背後にある5,6畦目からは,枯死株率は2〜9%で実害はなかった。<BR>4) 以上の結果から,潮風害の回避のためには小量の水による洗浄より,防風対策が有効と考えられ,幼木園では,間作も有効な手法であり,間作作物としては,ソルガムのように耐倒伏性の強い作物が適するであろう。
- 日本茶業技術協会の論文
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