都井岬における御崎馬の群の構造
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概要
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宮崎県都井岬にある約500ヘクタールの御崎牧場には,1980年夏現在85頭の御崎馬が生息しており,その内訳は種馬が9頭,雌馬が29頭,2歳以下の子馬が32頭,それに去勢馬が15頭である.1978年9月から1980年9月の間にこの御崎馬の群の構造について調査した.4月末から5月の初めに,1頭の種馬に1〜7頭の雌馬とその子馬から構成された安定した群が形成され,その群の構成は繁殖シーズン後の10月まで変らなかった.全ての種馬と雌馬はこれらの群のいずれかに属した.冬には,夏に形成された群が種馬と1〜2頭の雌馬の群,種馬と1〜2頭の雌馬及びその子馬から構成された群あるいは雌馬とその子馬の群などの小群に分れた.しかし翌年の夏には分れた小群が集まって前年とほとんど同じ構成の群が形成された.冬に若い種馬の群や雌馬と子馬の群に2〜3頭の去勢馬が加わることがあったが,夏はもちろん冬でも成熟した種馬と去勢馬が同じ群を作ることはなかった.一年を通じて去勢馬だけの群が形成され,その構成がほとんど変らないものもあった.種馬と雌馬及びその子馬から構成された群の大きさは,3〜13頭の範囲で平均6頭であった.種馬と雌馬から構成された群13例中,1:1の構成が7例,1:2の構成が5例,1:3の構成が1例であった,雌馬と子馬から構成された群の大きさは,2〜5頭の範囲で平均2.9頭であった.去勢馬だけの群の大きさは,1〜6頭の範囲で平均3.2頭であった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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