泌乳牛の放牧初期における血漿成分の推移
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概要
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泌乳中の乳牛12頭を用いて,6頭は日中だけの放牧を12日間続けた後(馴致区),他の6頭は舎飼いから直ちに(不馴致区)人工草地に放牧し,以後3週間にわたって血漿成分の推移を調べた.放牧によって泌乳量が増加し,それは馴致区で大きかった.放牧開姶によって血漿総蛋白質とアルブミンの濃度が低下し,尿素濃度が上昇したが,これらの変化は不馴致区で大きかった.遊離脂肪酸(FFA)濃度には放牧による変化や両区間の差が認められなかった.ブドウ糖濃度は放牧後上昇し,また2〜3週間後の値は不馴致区で高かった.入牧1週間後までPi濃度が著減したが,3週間後には回復した.Ca濃度には実験開始時から両区で差がみられ,馴致区では特に2週間後に高かった.Mg濃度は放牧によってやや上昇する傾向を示した.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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