鶏卵の一般構造と組成の研究 : II 白レグ及び名古屋種の鶏卵の一般組成並びにカロチノイド,ビタミンA含量について.
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概要
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1 同一条件で育て,同一の飼料を与えた場合の白レグと名古屋種の鶏卵の一般組成を調査した。卵白も卵黄も水分含量は名古屋種の方が白レグより少なかつた。之に反し蛋白質含量は卵白も卵黄も名古屋種の方が多かつた。2 卵白中の三種の層(内水様,外水様,及び濃厚部)の差は本質的にはmucinの含量によると云はれるが明かに水分差も見出された。即ち外水様最も水分多く内水様之に次ぎ,濃厚卵白は最も少なかつた。3 全卵(卵殻を含めた)100g中に対する成分含量として計算しても名古屋種め卵は臼レグより水分少く蛋白質及び脂肪が多いと云へる。4 水分,蛋白質,脂肪,灰分の卵内部に於ける分布は両品種共一致した数を示した。即ち水分の78%は卵白にあり,脂肪の99.9%は卵黄にあり,蛋白質は卵白:卵黄に58%:42%の割で分布きれ,灰分は卵白:卵黄に45%:55%の割で分布された。5 卵黄のCarotenoids食量は普通飼料給与時(毎日緑餌30g給与時)に於ては白レグ,名古屋種共割合近い数を示すが(卵黄100g中Xanthophyll1.1〜1.3mg,β-Carotene0.2〜0.3mg)Vitami A含量の方は名古屋種の方が多かつた。(卵黄100g中530μg対330μg) 6 緑餌多給時(毎日緑餌120g以上給与時)の卵黄は著しくXanthophyllを増加するが(卵黄100g中a6mg),β-Carotene及びVitamin Aの増加は顕著でなかつた。此の場合もVitamin A含量は名古屋種の方が多かつた。
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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