濃厚飼料の食道溝経由第四胃内投入が子牛の栄養に及ぼす影響
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概要
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1. とうもろこし,大豆粕,その他一般的な飼料原料より成る濃厚飼料を第一胃内に投入して発酵を受けさせた場合と,第一胃をバイパスさせて第四胃に投入した場合とで,子牛の栄養に及ぼす影響を比較した.2. ホルスタイン種子牛14頭を2区に分けて用い,7週令から12週令にかけて毎日同量の濃厚飼料を,第一胃発酵区(DF区)に対してはペレットに成型して,第一胃バイパス区(LF区)に対しては温湯にサスペンドしてバケツから給与した.87日令で両区2頭ずつ屠殺し,残りの5頭ずつからは頸静脈血を採取した.3. 第一胃内アンモニア量は同程度であったが,大腸内のアンモニア量はLF区よりもDF区の方が多い傾向があった.第一胃内の揮発性脂肪酸(VFA)量はLF区よりDF区の方が多く,一方,大腸内ではDF区よりLF区の方が多い傾向があった.4. VFA組成を見ると,DF区では第一胃よりも大腸の方が酢酸の割合が高く,プロピオン酸と酪酸の割合が低かった.LF区では大腸よりも第一胃内の方が酢酸の割合が高く,酪酸及びイソ酪酸の割合が低かった.5. 血漿グルコでス濃度は両区同程度であった.血漿ケトン体濃度および肝グリコーゲン含量は,LF区の方が有意に低かった(それぞれP<0.01およびP<0.05).6. 血漿中トリグリセライドおよび燐脂質の濃度は,LF区の方が有意に高かった(P<0.05).LF区の肝脂質はトリグリセライド,総コレステロールおよび遊離脂肪酸の各画分が有意に高く(P<0.05),またその脂肪酸組成は,C18-高級不飽和脂肪酸が多かった.7.血中および肝臓中のビタミンB2含量には差が認められなかった.
著者
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入来 常徳
日本配合飼料株式会社中央研究所
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阿部 又信
日本配合飼料株式会社中央研究所
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渋井 仁志
日本配合飼料(株)中央研究所
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近藤 啓一
日本配合飼料株式会社中央研究所
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阿部 又信
日本配合飼料(株)中央研究所
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