In vitro法により各種飼料から反芻胃内微生物によって産生されるVFAの組成について
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概要
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反芻胃内微生物を細菌+繊毛虫類(PB区分),細菌(B区分)および繊毛虫類(P区分)の各区分に分けてin vitroで反芻胃液および塩類溶液を用い,各種飼料(大豆粕•魚粉,トウモロコシ,フスマ,イネワラ,乾燥,木糖酵母,コーンスターチ,クロレラおよびセルロース粉末)とともに培養し,経時的にVFA産生量とその組成について調べた.1. VFA産生量はPB区分の方がB区分よりも多くなった.2. 全般的に培養時間の経過とともに酢酸の割合が減少する傾向となり,その傾向は,それぞれ飼料無添加区よりも添加区で,B区分よりもPB区分で著しい傾向となった.3. プロピオン酸および酪酸の割合は経時的に大きくなり,前者はPB区分とB区分の間に差はなかつたが,後者はPB区分で大きくなる傾向となつた.4. 大豆粕,トウモロコシ,フスマおよびコーンスターチを添加した区において,VFA産生量は特に多くなり主にプロピオン酸の割合が増加した.5. セルロース粉末は8時間の培養では分解されにくかった.6. 繊毛虫類のみ塩類溶液で培養すると各VFAの産生量,産生割合とも酢酸がもっとも多く,酪酸,プロピオン酸,吉草酸の順序となり,ストレプトマイシン添加により酢酸の割合が減少し,酪酸の割合が増加する傾向となった.
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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