第一胃内微生物と培養液中Coレベルとの関係について
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概要
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反芻動物のCo栄養に関する研究の一部として,反芻動物のCo要求量の高い理由を研究しその理由の一つとして,ヤギ第一胃内微生物は1日に約150μgのCoを保留することが認められたので,第一胃内に共棲する繊毛虫およびバクテリアの活動と培養液中のCoレベルとの関係を明らかにする目的で本実験を行った.1) 繊毛虫についてはその培養液中のCoをキレート化合物にすることにより,Coレベルを低下させ67時間にわたりその活性を観察した.その結果,繊毛虫は種類により微量のCoを必要とすることが推定された.2) バクテリアに対し培養液内のCoレベルを変化させ,60Coをトレーサーとして菌体に対するとりこみ割合を測定した結果,天然のCoレベルではとりこみ割合は大きかったが,培養液内Coレベル上昇とともに,そのとりこみ割合は減少した.3) 本邦産飼料のCo含量について,Coの第一胃内溶液への溶出割合,微生物の利用割合などを考慮にいれると,反芻動物には天然物よりくるCoのみでは,反芻胃内微生物の活動よりみて,若干不足することが推定された
- 社団法人 日本畜産学会の論文
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