各種補強材の砂盛土からの引抜け特性

概要

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新形式構造であるGRS 一体橋梁(Geosynthetic-Reinforced Soil Integral Bridge)の模型振動台実験によると、その耐震安定性は剛な一体壁面工に定着した補強材の壁面工背面位置での引張り抵抗が増加すると増加する。この抵抗は、壁面工と補強材の間の定着強度、補強材の引張り破断強度、補強材の引抜け抵抗の最小値である。今回は、模型振動台実験で用いた補強材（リン青銅のグリッド）と種々の高分子材料のグリッド補強材の合計 16 種類を用いて砂盛土からの引抜き試験を行い、引抜け特性を比較した。実験結果から、補強材の引抜け抵抗は、1)補強材の破断強度とは関連しておらず、2)表面摩擦角と面内配置密度が増加して縦材表面の摩擦抵抗が増加すると増加し、3)横材の厚さ及び横材本数が増加して横材前面の受動抵抗が増加すると増加する。2)の要因による抵抗は3)の要因による抵抗よりも早く発揮される傾向にある。また、これらの形状と表面摩擦角が様々に異なる補強材の内、模型実験で使用したリン青銅グリッド状補強材(表面粗)の引抜け抵抗は比較的小さいことが分かった。
国際ジオシンセティックス学会日本支部の論文