研究者倫理で不祥事はなくなるか?:マスメディア分析と科学研究者の視点から
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概要
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科学研究者の不祥事を実証的に研究する基盤として,日本の最近21年間(1987年〜2007年)の「研究者事件データベース」を構築中である。そのデータベースに基づく分析を試み,改善策を提言する。まず,「研究者の不祥事」は「行為」→「漏えい」→「報道」→「確立」の4段階を経ることを明確にした。その過程で,マスメディアは重要な役割を果たしている。また,不祥事をなくすための政府,学協会の対策はおざなりに思えるが,根本的には,日本の科学者の閉鎖的価値観,形式に終始する行政,権力にすり寄る御用学者,などの旧弊な構造と文化風土を改善しなくてはならない。突破口の例として,各大学の理工系学部に科学技術文化学研究室を設置する提言にまとめた。科学研究者の現場の声を政策に生かす仕組みが必要である。
著者
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堀田 のぞみ
お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科
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白楽 ロックビル
お茶の水女子大学・大学院人間文化創成科学研究科・ライフサイエンス専攻
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福田 沙織
お茶の水女子大学・大学院人間文化創成科学研究科・ライフサイエンス専攻
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白楽 ロックビル
お茶の水女子大学
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堀田 のぞみ
お茶の水女子大学
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堀田 のぞみ
お茶の水女子大学・大学院人間文化創成科学研究科・ライフサイエンス専攻
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