フィンチューブ型潜熱蓄冷装置の性能と伝熱特性 : n-ペンタン蓄冷材の融解過程におけるLNGボイルオフガスの液化実験

概要

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LNGガス化プロセスに蓄冷システムを適用すると, 日内や季節内のガス供給量の変動に伴う冷熱発生量の変動が平準化され, LNG冷熱利用の促進を図ることができる. 本研究では, 蓄冷システムを適用したボイルオフガス再液化プロセスを実用化するため, 実用プラントと同規模の伝熱管長を有するフィンチューブ型潜熱蓄冷装置を用いて, 蓄冷材 (Phase-Change Material) 融解過程におけるLNG二相流の液化実験を行い, 蓄冷装置の性能とフィンチューブ周りの伝熱特性を調査した. 実験の結果, フィンチューブ内外におけるLNGとPCMの相変化挙動が明らかになった. また, 蓄冷装置の液化時間は, 装置負荷とほぼ反比例の関係にあるが, 負荷の増加に伴って装置出口近くに残存するPCM固相量が増加するため, 減少することがわかった. さらに, PCM融解過程におけるフィンチューブ周りの熱コンダクタンスが既存の伝熱式を用いて推定できることがわかった.
社団法人　化学工学会の論文
2004-07-20