現代GPにおけるコミュニケーション・スケール活用の実際~看護学科における学生のコミュニケーション力の変化~
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概要
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看護学科の2年次から4年次の実習における学生のコミュニケーション力の変化について学生と教員を対象とした調査を3回行った。研究方法は,現代GP運営委員会における原案をもとに作成した20項目のコミュニケーション・スケールの記入による縦断的調査である。その結果,学生の合計点の平均は調査3回目が最も高く,20項目中14項目の点数が調査3回目において最も高かった。意欲や積極性に関する6項目は2回目よりも3回目に得点が減少していた。また学生と教員との得点差は調査回数ごとに減少しており,教員とより近い客観的な視点で自己評価できるようになったことが考えられた。記述回答の結果から学生がコミュニケーション力をさらに向上させるためには,わかりやすく伝える表現力に加えて,他人への配慮ができる余裕をもつために体力を身につけること,敬語や言葉遣い,社会人としてのマナーを身につけること,緊張せず自分の状況が自覚できること,積極的になること,成功体験を蓄積することが必要であることが明らかとなった。In the present study, we used a communication scale created based on a draft version developed by the Modern Good Practice for Educational Needs Steering Committee in Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology grant to investigate changes in the communication ability of 41 2nd- to 4th-year nursing students. The results showed that the mean total scores on the communication scale of students were the highest in the third survey, and that scores were the highest in the third survey for 14 of the 20 items. Scores for the six items related to motivation and aggressiveness decreased from the second survey to the third survey. In addition, the scores of students became closer to those of teachers with each survey, suggesting that students became more capable of evaluating themselves from an objective standpoint close to that of teachers. Based on the responses to descriptive questions, factors necessary for further enhancing the communication ability of students included the following: learning to express themselves clearly, building stamina, making appropriate use of words and honorifics, learning manners expected of members of society, becoming able to recognize their own situation without getting nervous, becoming aggressive, and accumulating successful experiences.報告Reports
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