蒸煮処理時間および高温低湿処理時間の違いがスギの材色変化に及ぼす影響
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概要
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スギ構造材に対する人工乾燥の初期工程である蒸煮処理および高温低湿処理について、処理時間の違いが被乾燥材(スギ正角材)の心材色変化に及ぼす影響を調べた。その結果、次の結論を得た。(1)蒸煮処理については、処理時間(2~24時間)の違いによる明度、色相および彩度の差は認められなかった。また、いずれの処理時間においても無処理材と比較した色差の平均値は小さかったことから、蒸煮処理時間の長短は心材色変化にあまり大きな影響を及ぼさないものと考えられた。(2)高温低湿処理については、処理時間(6~72時間)が長くなると材色に暗色化と色相の変化(黄色みが増す)が生じ、その影響は処理時間が長くなるほど顕著であった。(3)仕上がり寸法が12cm角のスギ正角材の場合、適正な蒸煮処理時間は6時間程度と判断され、材の変色防止に配慮した高温低湿処理時間は12時間程度と判断された。
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