広島湾における水中懸濁物と大型褐藻ク口メの葉上堆積物との光吸収特性の比較
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概要
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海水中の懸濁物と,海藻の葉上堆積物は,ともに藻体表面に到達する光を質的かつ量的に変化させ,海藻の生産力に多大な影響を及ぼす。本研究では内湾域である広島湾における大型褐藻クロメの葉上堆積物とクロメ群落直近の海水中の懸濁物について,両者の光吸収係数を統一的手法(QFT法)に基づいて把握し,その特性を比較した。懸濁物と堆積物の全体の光吸収特性に明瞭な差は認められず,葉上堆積物の多くが沈降した懸濁物によって構成されていたことが推察された。懸濁物・堆積物ともに,デトリタスや微細藻類など多様な要素により構成されており,光合成有効波長域(400-700nm)のうち,短波長側の光は微細藻類の色素以外のデトリタスなどが,長波長側の光は微細藻類の光合成色素が吸収し,それぞれクロメの光吸収に大きく影響すると考えられた。
- 広島大学大学院生物圏科学研究科の論文
- 2010-12-00
著者
-
梶田 淳
水圏リサーチ(株)
-
寺脇 利信
瀬戸内海区水産研究所
-
寺脇 利信
独立行政法人水産総合研究センター
-
寺脇 利信
富山水研
-
寺脇 利信
(独)水産総合研究センター水産工学研究所
-
寺脇 利信
南西水研
-
寺脇 利信
南西海区水産研究所
-
寺脇 利信
独立行政法人水産総合研究センター瀬戸内海区水産研究所
-
新村 陽子
海洋プランニング(株)
-
寺脇 利信
南西海区水産研
-
寺脇 利信
水研セ・瀬戸水研
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