アラントインで作出したスサビノリ胞子の養殖試験
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概要
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岡山県海域では、2006年秋季のノリ育苗期に芽落ちや芽傷みが広範囲に発生し、養殖日程が大幅に遅延した。原因として、10月10日頃から11月上旬にかけて水温降下が停滞し平年値を1〜2℃上回ったことや、児島湾口部漁場では付着珪藻による網汚れも重なったことが考えられているものの、単胞子による二、三次増殖待ちや、他地区県からの網の購入などに時間がかかり、結果的に生産開始時期は大幅に遅れることとなった。アラントインは動植物が広く有するプリン体代謝産物の1種で、細胞分裂の活性化、増殖促進などの作用があり、医薬品、化粧品などに使用されている。スサビノリおよび、ウップルイノリにおいては、単胞子の形成、放出の際に含有量が増加すること、適濃度のアラントインを含む海水で培養すると葉状体全体の細胞が単胞子に近い機能を有するようになり、磨砕して細胞壁を除くことで、再生産可能な細胞を多量に作出出来ることなどが既に明らかにされているが、これらの試験は全て室内で行われたものであるため、本試験では野外での生育を確認することを目的とした。
- 岡山県水産試験場の論文
- 2009-11-00
著者
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