児島湾口部ノリ養殖漁場におけるあかぐされ病の発生
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概要
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あかぐされ病はアマノリ類の葉状体に赤さび色の病斑が生じる病気で、原因菌は卵菌綱フハイカビ目のPythium porphyrae(以下、あかぐされ病菌)である。ノリ養殖では一般的だが、しばしば爆発的に蔓延し、品質低下や藻体の流失などの被害が発生する。菌体は分枝する糸状で、ノリ細胞を貫通して伸長する。遊走子嚢を形成し、無性生殖を繰り返して増殖するが、特に低塩分のとき成長と増殖が活発になる。環境変化などに応じて有性生殖を行い、卵胞子を形成して海底泥中で越夏し、秋季に再びノリ葉体に感染する。近年、本病の流行を事前に察知する方法として、海水中の遊走子を蛍光抗体法やPCR法で検出する技術が開発され、実用化されてきた。岡山県海域でも度々被害を出してきた本病について、遊走子の早期検出が病気発生を予察するものとなり得るか検討するため、2006、'07年度漁期に児島湾口部ノリ養殖漁場において遊走子の分布と葉体への感染を調査した。
- 岡山県水産試験場の論文
- 2009-11-00
著者
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