開眼および閉眼条件における運動習熟の制御機構について
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概要
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In order to elucidate the function of motor control system through some phenomenons, studied the skilled process with training on the dynamic movement of posture holding. Particularly, remarked the programing or subroutine mechanism in cerebellum. In order to studied the reciprocal relation of motor control information, that is, vestibular input from vestibular apparatus, spinal input and cortex input with vision, subjects were trained who was separated into the groups of open and closed eyes. The skilled indication of change in organism was that the brain wave become to α-wave from β-wave in central nervous system. To say, observed sift to subcortex from cortex control. EMG indicated the information of output to peripheral from central system. The failure frequency of bongo-board exercise was external output. The results were cleared as follows. 1) In the case of open eyes, increased emergence of α-wave with decrease of failure frequency. 2) In the case of closed eyes, reached the top of decrease of failure frequency, the limitation of proficiency was acknowleged. And, α-wave appeared slightly. 3) In the case of the sift to closed from open eyes, failure frequency increased that it has decreased, didn't improve the performance. However, α-wave increased on account of closed eyes, but, according as training it's emergency decreased gradually. 4) In the case of the sift to open from closed eyes, after the sift failure frequency decreased rapidly, and emergency of α-wave increased gradually. 5) As the above results, it was more effective on program the case of open eyes that was input vestibular track and cortex track, than closed eyes that was input only vestibular track. And, it was consider that the program system in cortex of cerebllum form the effective program due to be interacton many information.運動制御系の機能を現象的に解明するために,動的平衡姿勢保持運動のトレーニングによる運動習熟過程について検討した。とくに,小脳のサブルーチン機構としてのプログラム形成に注目し,運動制御情報としての前庭入力,脊髄入力および皮質入力の関連を調べるために開眼および閉眼の群に分けて視覚性の入力に違いを設けてトレーニングした。習熟の生体内変動の指標は,中枢神経系では脳波が習熟するにしたがってβ波からα波へ移行すること,すなわち,皮質制御から皮質下制御へ移行することを観察した。末梢では,筋電図を用いて中枢からの情報の出力をみた。外部出力としてボンゴボード運動の失敗数から運動成績を観察した。 その結果,以下のようなことが明らかになった。1)開眼条件では,失敗数の減少とともにα波の出減が漸増した。 2)閉眼条件では,失敗数の減少が頭打ちとなり習熟の限界が認められた。3)開眼から閉眼へ移行する条件では,開眼で減少していた失敗数が閉眼で増大し,成績の向上はみられなかった。4)閉眼から開眼へ移行する条件では,移行後に失敗数が急速に減少し,α波の出現が漸増した。5) 開眼条件では,筋放電のvo1むageの低下とα波の出現は対応しており,中枢と末梢の制御関係に関連が認められたが,閉眼条件では,筋放電のvoltageの高い状態や失敗数の多い場合でもα波の出現が認められ,閉眼による脳波の徐波化とオーバラ ップしていた。6)筋放電よりみて,失敗と対応する筋(T.A.Gastro.)と対応しない筋(Soleus)が認められた。前者は,運動制御能を後者は運動駆動能を発揮していたものと考えられた。7)以上の結果,各トレーニング条件に共通に存在する脊髄情報を除くと,皮質情報および前庭情報のなかでも前庭動眼反射系の入力していると考えられた開眼条件が前庭脊髄反射系および脊髄情報のみ入力している閉眼に比べてプログラム形成に有効であり,小脳皮質を中心とするプログラムの系は,その入出力路を通じて多くの情報を相互作用させることにより効果的なプログラム形成をなすと考えられた。
- 長崎大学教育学部の論文
- 1985-03-00
著者
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