〈資料〉自閉症幼児に対する「指さし理解」の指導　：　「宝探しフォーマット」による指導と家庭課題を通して

概要

論文の詳細を見る
2歳台の一自閉症児に対し､｢宝探しフォーマット｣と家庭課題を用いて指さしへの注視と応答の習得を目的とした指導を行い､習得経過について検討を行った｡｢宝探し｣は､2つのうち1方に玩具の入っている箱を提示し､他者が玩具の入っている箱を指さしにより教示するという手続きをとった｡家庭では､情報提示､叙述など多様な文脈において指さし手がかりを用いた働きかけを行ってもらった｡指導の結果､他者からの指さし手がかりを注視し､玩具の入っている箱を取ることが可能になり､同時に､指さし出現前に他者からの働きかけを｢待つ｣という行為も生起した｡また､指導場面以外においても､様々な文脈において他者からの指さしに応じる行為が生起した｡
筑波大学心身障害学系の論文