3. ホルモンによる味覚修飾と摂食調節 : アンジオテンシンIIと味覚(<総説特集II>香辛料の味修飾作用及び消化管を介した代謝調節作用)
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概要
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アンジオテンシンIIは、視床下部、副腎や血管などに発現するAT1受容体を介して、血圧や体内Na^+濃度を調節する鍵ホルモンとして知られている。我々は、このアンジオテンシンIIが末梢の味覚器にも働き、塩味感受性を低下させNaCl溶液の摂取量を増加させること、さらに甘味感受性を増強することで糖分摂取にも影響することを明らかにした。この"味覚を介したNa^+/糖ホメオスタシス維持機構"のさらなる解明は、高血圧や肥満・糖尿病などの生活習慣病に対する新たな予防・治療法の開発"に繋がることが期待される。
著者
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上瀧 将史
九州大学大学院歯学部口腔機能解析学
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安松 啓子
九州大学大学院 歯学研究院 口腔常態制御学講座 口腔機能解析学分野
-
重村 憲徳
九州大学大学院歯学研究院
-
大栗 弾宏
九大・院歯・口腔機能
-
二ノ宮 裕三
九州大学大学院 歯学研究院 口腔機能解析学分野
-
吉田 竜介
九州大学大学院 歯学研究院 口腔機能解析学分野
-
重村 憲徳
九州大学大学院歯学研究院口腔常態制御学講座口腔機能解析学分野
-
大栗 弾宏
九州大学大学院歯学研究院口腔常態制御学講座口腔機能解析学分野
-
岩田 周介
九州大学大学院歯学研究院口腔常態制御学講座口腔機能解析学分野
-
高井 信吾
九州大学大学院歯学研究院口腔常態制御学講座口腔機能解析学分野
-
仁木 麻由
九州大学大学院歯学研究院口腔常態制御学講座口腔機能解析学分野
-
實松 敬介
九州大学大学院歯学研究院口腔常態制御学講座口腔機能解析学分野
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上瀧 将史
九州大学大学院歯学研究院口腔常態制御学講座口腔機能解析学分野
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