急性期病院の退院調整看護師が感じている高齢者の退院支援における困難
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概要
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本研究の目的は,急性期病院の退院調整看護師が高齢者の退院支援において感じている困難を明らかにすることである. 11人の退院調整看護師を対象に個別面接調査を行い質的に分析した結果,困難には多様な高齢者とその家族の個別性をとらえた支援,関係職種との連携・協働,地域の資源や支援体制が不十分な状況での調整があった.さらに,短い期間での調整が困難の状況として示された.個別性が高い高齢者の退院支援には,これらの困難が複雑に絡みあいながら存在しているため,【これでよいという確信がもてない】ことが,急性期病院の高齢者の退院支援における困難の中心概念であると導き出した.高齢者にとってよりよい支援を探求し続けられるよう,事例の振り返りを通して,自己の行った支援の明確化や意味づけを行いながら,実践知を積み重ねることが重要であることが示唆された.
- 日本老年看護学会の論文
- 2014-03-20
著者
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