パーティリハーサルのミクロエスノグラフィ : ディレクタのワークに照準して
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概要
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パーティリハーサルでなにが行われているのか。そのディレクタはどのようなはたらきをしているのか。アセスメントはどのようなかたちを取っているのか。これらの調査疑問を明らかにするために、ある大学の卒業記念パーティのリハーサルを調査した。ヴィデオカメラを使って2日間のリハーサルを記録した。 ディレクタは、キューシート作成というかたちで意思決定を行っていた。パーティがうまくいくためには複数の人間がその動きを協調して同期させることが必要だが、そのための仕組みとしてアナジリが使われていた。うまくいかなかったときにはやり直しを指示することで、ディレクタのアセスメントが示されていた。失敗が機器の誤作動を原因とするものかの特定もなされていた。これらのワークを通じて、協調の中心を務めるディレクタは、本番では自身の関与を最小限にすることを目指し、つまり中心不在の協調を完成形としてリハーサルに取り組んでいた。
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