摂食障害の治療開始時における留意点および合併症の予防
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概要
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目的:摂食障害患者は,未治療のまま長期経過する例が多く,やせが遷延するとさまざまな合併症が生じうる.合併症はときに重篤であり注意が必要である.方法:当科において2001〜2010年に入院加療を受けた摂食障害患者を分析し,合併症のリスクファクターについて検討する.結果:当科において,30代の患者数が増加しており,未治療の長期経過例や遷延例が増加している可能性が示唆される.病型は,神経性食欲不振症(制限型)が最も多く,神経性大食症(非排出型)は有意に増加傾向を示した.合併症は,白血球減少症や軽度肝機能障害の合併率が高く,イレウス,播種性血管内凝固症候群など重篤な合併症をきたした例も認めた.BMIが低値になると,合併症の発症頻度が増加した.また,重篤な合併症は,治療初期に発症し,BMI < 13の高度なやせを呈し病前体重より高度な体重減少を認めた症例で生じていた.結論:早期発見および早期治療の導入が合併症リスクを減らすために,最も重要である.
- 2013-12-01
著者
-
網谷 東方
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科社会・行動医学講座行動医学分野
-
乾 明夫
鹿児島大学 心身医療科
-
浅川 明弘
京都大学 院 農 食品生物
-
蔡 明倫
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心身内科学分野
-
春田 いづみ
鹿児島大学病院心身医療科
-
網谷 真理恵
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心身内科学分野:鹿児島大学病院心身医療科
-
網谷 真理恵
鹿児島大学 心療内科
-
網谷 東方
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科心身内科学分野
-
乾 明夫
鹿児島大学医学部・歯学部附属病院心身医療科:鹿児島大学大学院医歯学総合研究科健康科学専攻社会行動医学講座心身内科学分野
-
浅川 明弘
鹿児島大学医学部・歯学部附属病院心身医療科:鹿児島大学大学院医歯学総合研究科健康科学専攻社会行動医学講座心身内科学分野
-
米田 孝一
鹿児島大学医学部・歯学部附属病院心身医療科
-
向井 美希
鹿児島大学医学部・歯学部附属病院心身医療科
-
網谷 東方
鹿児島大学医学部・歯学部附属病院心身医療科:鹿児島大学大学院医歯学総合研究科健康科学専攻社会行動医学講座心身内科学分野
-
蔡 明倫
鹿児島大学医学部・歯学部附属病院心身医療科:鹿児島大学大学院医歯学総合研究科健康科学専攻社会行動医学講座心身内科学分野
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