Ghrelinの心身相関ペプチドとしての役割
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概要
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成長ホルモン放出促進因子受容体の内因性リガンドであるグレリンが, 1999年に胃から同定された. グレリンは, 下垂体から成長ホルモンを分泌させるのみならず, 視床下部を介して摂食を促進させ, エネルギー消費を抑制することで体重を増加させる. 胃のグレリンの発現, 分泌は絶食により上昇し, 摂食により低下する. さらに, 不安, 学習, 記憶, 循環器系, 消化管運動, 糖代謝, 脂肪などへの影響が報告されている. これらグレリンの多彩な作用は, さまざまな疾患に対するグレリンおよびその受容体由来の創薬と臨床応用の可能性を示すとともに, 心身相関ペプチドとしてのグレリンの研究が, 心身医学の病態解明に寄与する研究テーマの一つになるかもしれない.
- 日本心身医学会の論文
- 2005-06-01
著者
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乾 明夫
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科社会・行動医学講座行動医学分野
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乾 明夫
鹿児島大学大学院心身内科学:鹿児島大学病院心身医療科
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乾 明夫
鹿児島大学 心身医療科
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浅川 明弘
鹿児島大学大学院心身内科学:鹿児島大学病院心身医療科
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浅川 明弘
京都大学 院 農 食品生物
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浅川 明弘
神戸大学大学院医学系研究科応用分子医学講座
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