歯科治療恐怖症に対する行動論的アプローチ(<特集>痛みの行動療法(II))
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概要
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だれでもが歯科治療に不安を抱いている。しかし中には,その不安が強度のために,歯科治療を拒否したり,回避したりというような不適応行動をとる患者が認められる。我々は彼ら患者を"歯科治療恐怖症"と呼称し,本症の病態解明に努めている。我々は行動論的立場より取り組むのが最も妥当と考え,その見地より歯科治療恐怖症は歯科治療を通して獲得された不安反応であり,オペラント学習にのっとって治療からの逃避ないし回避を発現している神経症的な不適応行動であると考えている。したがってその治療方法も学習理論に基づく心理療法である行動療法により可能であると捉えている。現在までのところ,我々は行動療法の一技法である系統的脱感作法を用いて,87%の者に有効性を見い出し,この方法が"歯科治療恐怖症"治療に大変有用であると考えている。最近ではバイオフィードバック,モデリソグ,フラッディング法,向精神薬の投与などの併用を行い,その有効性に関して検討している。
- 日本行動療法学会の論文
- 1983-09-30
著者
-
牛山 崇
東京医科大学 口腔外科学 講座
-
石井 靖彦
東京医科大学
-
東条 英明
東京医科大学 口腔外科学 講座
-
内田 安信
東京医科大学
-
小関 英邦
東京医科大学 口腔外科学 講座
-
牛山 崇
東京医科大学口腔外科学教室
-
小野 智之
東京医科大学口腔外科学教室
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