eテスティングにおけるLDAを用いた項目間類似度の算出
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概要
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本研究ではこれまで,eテスティングにおいて類似項目を自動検索することを目的とし,項目間類似度の算出手法を提案,実験・評価を行ってきた.類似度データや類似項目を用いることで,(1)類似項目の自動検索,(2)自動的なアイテム・バンクの構築,(3)項目間構造の可視化,(4)テスト情報量の向上,(5)新規項目の難易度の推定,(6)適応的なテストの出題,(7)項目の作成,などの支援が可能となる.本論文では,項目間類似度の算出精度の向上を目的とし,文書の生成過程を確率的にモデル化したLDAを適用した新たな手法を提案する.提案手法では,項目ごとにLDAで推定されたトピックを基に特徴ベクトルを生成し,余弦により項目間類似度を算出する.LDAを適用することにより,(1)不要な単語による誤検索の解消や,(2)項目の内容理解に踏み込んだ特徴ベクトルの生成,が期待される.提案手法のオリジナルなアイディアは,項目ごとにLDAでトピックを推定する際に,(a)重要な語が出現する箇所を自動で決定し,(b)限られた語の共起性を高める,という前処理にある.初級システムアドミニストレータ試験で出題された250項目を対象とした,類似項目の検索実験を行った結果,提案手法ではLDAを用いたその他の比較手法や既存手法に比べ,項目間類似度の算出精度が最も高かった.これらの実験・評価結果から,前処理(a),(b)の有効性や項目間類似度の算出にLDAを適用することの有効性が示唆された.
- 2014-01-15
著者
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田中 健次
電気通信大学大学院
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勅使河原 可海
日本電気(株)
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勅使河原 可海
Nec
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高木 正則
岩手県立大学ソフトウエア情報学部
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高木 輝彦
電気通信大学大学院情報システム学研究科
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高木 正則
岩手県立大学
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勅使河原 可海
東京電機大学
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勅使河原 可海
東京電機大学未来科学部
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