臨床実習指導における効果的なかかわりの検討 : 指導者の不安や困難と支援について
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概要
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看護基礎教育における臨床実習は、学生が看護実践能力を培うためには欠かすことのできない学習課程であり、その指導に携わる臨床実習指導者(以下指導者)の役割は大きい。しかし指導者も様々な不安や困難を抱えて指導している現状がある。今回、当院における実習指導の効果的なかかわりとして指導者に焦点を当て、彼らの不安や困難を明らかにし支援していくことで効果的な実習指導ができると考え半構成的アンケート調査を行った。また指導者のみで構成される『つぼみの会』の話し合いの効果についても検討した。その結果、不安や困難の内容は4つのカテゴリーが抽出された。実習前半には【学生との関わり】、実習後半には【教員・スタッフとの連携】が、実習全般を通して【自己の指導力】【指導時間の不足】という不安や困難を抱えていた。また、『つぼみの会』の効果については一時的な心配であるという感情のみ改善した可能性が得られた。このことから、指導者の不安や困難に対する支援として、教員やスタッフと連携し、実習時期に応じた情報交換を持つこと、指導者の自己肯定感を支援できるような話し合いの場を持ち、継続していくことが必要ではないかと示唆された。
- 2013-00-00
著者
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渡辺 尚子
茨城県立医療大学
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渡辺 尚子
千葉県立衛生短期大学
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高村 祐子
茨城県立医療大学付属病院看護部
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高木 典子
茨城県立医療大学付属病院看護部
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市村 ひろみ
茨城県立医療大学附属病院3Bユニット
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市川 睦
茨城県立医療大学付属病院看護部
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三河 千恵
元茨城県立医療大学付属病院言語療法臨床心理科
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中村 博文
横浜市立大学看護学科
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市村 ひろみ
茨城県立医療大学付属病院看護部
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